スポーツのち晴れ

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ベルギーが仕掛けた罠~ブラジルvsベルギー~

ベスト4進出をかけたビッグマッチ。

質・量ともに上回る優勝候補のブラジル相手に日本を倒したベルギーはどのように挑んでいくのか。

どちらかというとベルギー推しの筆者はベルギーの分析を行います。

(PT=ポジティブトランジション・NT=ネガティブトランジション

 

ベルギーの戦術と狙い

この試合ベルギーはいつもとは違うフォーメーションで挑みます。

攻撃

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守備

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普段は1トップ+2シャドーのベルギーですがこの試合の守備時には3トップのような形を取りルカクがサイド、デ・ブライネが偽9番の位置に入ります。また左WBのシャドリが内に入りインサイドハーフ、右WBのムニエは後方に下がってSBに移動して4-3-3の形を取ります。

 

この狙いとしては主に2つあるでしょう。

 

1.ルカクがサイドに流れることによってフェルナンジーニョと高さのミスマッチを作るとともに攻めあがったマルセロの裏を狙う

ブラジルの攻撃の生命線はネイマールコウチーニョーマルセロのトライアングルです。実際この試合でも全体の40%以上が左サイドからの攻撃でした。特に前半は積極的に上がってくるマルセロの裏のスペースをルカクが狙う場面が見受けられました。またマルセロが攻撃参加している時にはフェルナンジーニョカバーリングしていましたがルカクはそのミスマッチを突いてクリアボールでの空中戦で何度も競り勝っていました。カゼミーロなら違ったかも。一方のべルギーもムニエ・フェライニの2人がブラジルのトライアングルに対してかなり苦労し何度もピンチを作られていましたが。

 

2.デ・ブライネを偽9番で使うことによってNTの時にプレスの先鋒にするとともにPTの時にカウンターの起点にする

NTの時にデ・ブライネは積極的に前線からプレスをかけてプレスバックも積極的に行いました。狙いはショートカウンター。またリトリート時は中盤に吸収されてブロックに加わり4-4-2のような形になります。一方PTの時には積極的に前線に顔を出してカウンターの起点となります。ちなみに今までは3-4-2-1のセントラルMFの位置で使われていたデ・ブライネ。やっと本来のポジションで起用されて持ち味を発揮できました。メルテンスも悪くはないんだけどね。

 

 このフォーメーションで大切なのは可変システムを機能させるWB。特に左WBに抜擢されたシャドリは今までレギュラーとして起用されていたカラスコ程は攻撃力はないですが運動量はカラスコ以上です。またカラスコジョーカーとしてベンチに置いておけます。こういったところからもマルティネス監督が戦術を機能させるために工夫してきた事が伺えます。普段からやればいいのに(小声)

 

一方のブラジルもこれに対して対抗してきます。後半からフィルミーノを投入して4-4-2にフォーメーションを変更します。あからさまにサイド攻撃を重視。その後Ⅾ・コスタを投入、マルセロもポジションをあげて実質3-5-2のような形になります。

 

これに対してベルギーはWBを下げて5-3-2のフォーメーションを敷きます。サイドのクロスを抑えにいくよりも中央ではじき返す作戦。ここでマルセロがポジションを変えたためにルカクとマッチアップするのがCBのミランダになります。ルカクを抑え込むミランダ。すごいな。この結果ベルギーは前線でボールが収まらなくなっていき防戦一方に。レナトのヘディングであっさりと一点を返されます。大丈夫か。

 

すると負傷したシャドリに変えてヴェルメーレン、さらにルカクに変えてティーレマンスを投入します。あくまで守りにいくベルギー。前線にはアザールが入ります。控えの層も考えると仕方ない。ベルギーはその後もブラジルの猛攻を何とか凌いで逃げ切り勝利を収めます。クルトワじゃなかったら逆転されてたかも。分かりやすいデータとしてブラジル-ベルギーでクロス数24-6・クリア数6-27。よく耐え忍んだベルギー。

 

手駒がブラジルに比べて絶対的に少ない中で見事な勝利を収めたベルギー。マルティネス監督の采配が光ったといえるでしょう(特に前半)

 

ちなみに今までのベルギーはお世辞にも戦術的とは言えませんでした。デ・ブライネ本人が監督の戦術に対して不満を持つほどです。実際タレント頼みだったし。

 

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しかしブラジル戦で見せたのはこれまでとは全く違うベルギー代表でした。

マルティネス監督も「選手たちが完璧に実行した」と語っています。

 

 

チーム一丸となってつかんだ勝利。 

続くフランス戦も厳しい戦いですが覚醒した赤い悪魔がこのままの勢いでレ・ブルーにも一泡吹かすかもしれません。