スポーツのち晴れ

スポーツを軸にあれこれ書くブログです。

ハリルJAPANの功績と罪過

昨日解任されたハリルホジッチ

この時期の解任はあり得ず、同情を禁じえません。

それについてはこの記事をどうぞ

nogia0810.hatenablog.com

今回はハリルホジッチの功績と罪過がテーマです

 

聖域の撤廃と新たな選手の登用

今までの日本代表は主にBIG3(本田・香川・岡崎)を軸とし、この3人を生かすチームを目指していました。

しかし縦に早いサッカーを標榜するハリルは選手を軸に戦術を決める監督ではなく、戦術を軸に選手を選びます。よって自のコンセプトに合わないと判断した選手は容赦なく外します。もちろんBIG3も例外ではありません。

その代わりに様々な選手を登用します。ブラジルW杯時の監督であるザックは55試合で出場は64人だった一方で、ハリルは15年3月の就任後78人を招集(合宿のみを含む)し全38試合で68人に出場機会を与えるなど多くの選手を登用しました。そして大迫・久保・原口・井手口といった新たな選手をレギュラー格にしました。ただ一方で調子のいい選手・出場機会の多い選手を呼ぶと述べていたにもかかわらず、何人かの選手は呼ばれるのが遅かったり、呼ばれなかったりしています。(最近でいうと岡崎・憲剛・武藤など)これも後述の選手との軋轢にもつながっていきます。

 

現実主義を植え付ける

ハリル就任以前の日本代表は相手を支配する攻撃的なスタイル、つまり強者の戦いを目指していました。しかし迎えたブラジルW杯で現実を思い知らされたの日本代表はハリルを監督に迎え入れ弱者の兵法を用います。会見でもハリルは楽観的な発言は全くしませんでした。東アジアE-1選手権で韓国に大敗したのち「韓国が日本を大きく上回った」と述べるなど時折日本人の神経を逆なでするようなことも言いましたが、今までの監督と違い過度の期待は禁物であるという考えを植え付けました。端的に言えば現実主義者のハリル。

 

目指した方向と現実

縦に早いサッカーとはどのようなものか。この定義については人によってそれぞれあると思います。ハリルの定義は簡単でした。「とにかく前に蹴る」。前に蹴ればほめて、蹴れなければ怒鳴ります。この原則はどんな時でも適用されます。そのため最終予選では特に引いて守る相手に苦しめられました。しかしそんな時でもハリルは「前に蹴れ」の一点張りでした。ハリルはなぜ中盤を簡略化するのか。それは中盤でのボール回しによるポゼッションと崩しはボールロスト後のリスクが大きく決定機を作られやすいという考え方だからです。この考え方に賛否両論あると思いますがそれは別の機会に。中盤を簡略化するこの戦術により前線はアイデア不足になり大迫頼みになってしまいます。戦術大迫。つまり大迫にボールが収まらなければ機能しません。(典型的なのはブラジル戦)。この戦術はW杯に向けた準備も兼ねてのことではありますが、もう少しボールを保持している時のバリエーションを持っておくべきだったと思います。それをしなかったのはおそらく最終予選レベルの試合ではそこまでしなくても勝ててしまうからでしょう。その後は大島や柴崎にその役割を任せようとしていたようですが日本にその役割を一任できるほどの選手はいません。いればもっと勝ってます。

ちなみに解任された後に突如として出てきたハリル擁護派の意見として「アルジェリアの時のように本番で強いはずだ」という意見があります。確かにデータ収集に定評のあるハリル。しかし日本代表においてはその理論は通用しないと思います。なぜなら日本代表は個で打開できる選手がいないからです。アルジェリアの時は例えチームがそこまで機能していなかったとしても絶対的に計算できる個の力がありました。だからそれを軸にW杯を戦えた。しかし日本代表は組織力で戦うチームです。その軸がしっかししていないとW杯では勝てなかったでしょう。個の力があるチームうらやましい。

よって管理人はハリルJAPANはW杯で勝てなかっただろうと思います。だからと言ってこの時期に解任するのはナンセンスですが。

 

選手との意思疎通の悪化

今回の解任につながる一番大きな要因かもしれません。先ほど述べたような一本調子の戦術に対して多くの選手の不満溜まっていたようです。特に先日の欧州遠征の後には多くの選手が「前に蹴るだけでは」と発言し危機感をあらわにしていました。文句言う前にお前のプレーを何とかしろと思いますが、この発言に関してハリルは「内部で解決すべきことだ」とメディアに話した選手を非難するような発言をしていました。この件についてはハリルが正しい気がしますが、今までも何度かこういったことがあり一枚岩になれていなかったのは事実で、そのことはハリルにも問題があると思います。ただ徹底した食事管理や行動の把握なども不満の原因だったようですが、そのことに関しては何の問題もないのではないかと思います。むしろ管理されるのが当たり前であるべきです。

 

このように振り返るとやはりこの時期に解任するほどの理由があるようには思えません。(あくまでこの時期に解任する場合のことであって、もっと前なら大賛成です)巷で囁かれているスポンサーとの関係や権力闘争に巻き込まれたというのが事実であれば、日本サッカーの発展はまだまだ前途多難、というよりお先真っ暗と言えるでしょう。